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JSer.info 13周年: JavaScriptの情報源を整理する

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JSer.infoは2024年1月16日で13周年を迎えました。

JSer.info は、JSer.infoというサイト名の通り、JavaScriptの情報を整理して伝えることを目的にしています。
この記事では、JSer.infoの13年間のデータを見ながら、生きているJavaScriptの情報源を整理する方法を紹介します。

今までの JSer.info

JSer.infoは13年間で合計676の記事を公開し、12429コのサイトを紹介してきました。
365 * 13 / 676 = 7.01 なので、週一の更新を13年続けてきたことになります。

2023年のJSer.infoで紹介したサイトを見ていきます。

ドメイン別にして紹介回数でソートしてみると次の通りです。

2023年のJSer.infoのドメイン別の紹介記事数

2023年のドメイン別の紹介回数: domain-2023.csv

GitHubが30%近く占めていることがわかります。
そのため、GitHubのリポジトリ別を紹介回数でソートしたものを見てみます。

2023年のJSer.infoのGitHubリポジトリ別の紹介記事数

2023年のGitHubリポジトリ別の紹介回数: github-2023.csv

GitHubで紹介回数が多いのは、基本的にはGitHub Releasesでリリースノートを書いてるライブラリやツールです。
JSer.infoではリリースノートのブログがある場合はそちらを優先することが多いため、必ずしもリリースが多い順という意味ではありません。
たとえば、Bunはブログの方が詳細なリリースノートなので、GitHubの方には含まれていません。

この紹介するドメインやリポジトリの傾向は、時間とともに変化しています。
例として、2015年のJSer.infoで紹介したサイトを見てみます。

2015年のドメイン別の紹介回数は次の通りです。

2015年のJSer.infoのドメイン別の紹介記事数

2015年のドメイン別の紹介回数: domain-2015.csv

GitHubが多いのは同じですが、出てくるサイトの傾向は2023年とは異なっています。
同じく、2015年のGitHubリポジトリ別の紹介回数は次の通りです。

2015年のJSer.infoのGitHubリポジトリ別の紹介記事数

2015年のGitHubリポジトリ別の紹介回数: github-2015.csv

2015年に登場するリポジトリの傾向も異なりますが、リポジトリごとの回数も1回だけ、つまりリポジトリを紹介しただけのパターンが多いこともわかります。
この時は、GitHub Releasesでリリースノートを書いてるライブラリやツールが少なかったのもあると思います。

これらのデータはJSer.info Data Dashboardjser/jser-info-13th-researchで確認できます。

ここから分かることは、同じサイトがずっと更新されるわけではないし、同じリポジトリがずっとリリースされるわけではないという点です。
言い換えると、「新しい情報」が発信される場所も時間とともに変化しているということです。

そのため、新しい情報を得るには新しい情報が発信される場所を常に探す必要があります。
どうやって新しい情報が発信される場所を探すかは10周年の時にまとめてあります。
ただし、これは大量のノイズを見ないといけないので慣れてない方にはあまり推奨はできません。

JSer.infoJavaScript WeeklyはてなブックマークHacker Newsなどのメタ的なサイトを見るのも、新しい情報を見つけるのには有効です。

JSer.infoではJSer.info Watch Listという、生きているJavaScriptの情報源をまとめたサイトを公開しています。

Watch List

JSer.info Watch Listは、JSer.infoで2年以内に紹介されたサイトの一覧を公開しています。

JSer.info Watch List

JSer.infoで紹介した & 2年というフィルターを通すことで、ある程度生きている情報源となることを期待しています。

今回アップデートして、次のような変更も行いました。

  • GitHubリポジトリ別のデータを追加
    • リポジトリごとの紹介回数を見れるように
  • サイトごとのRSSフィードを追加
    • そのサイトがRSSフィードを公開している場合は、そのRSSフィードを表示するように
  • RSSをまとめたOPMLファイルを作成して、情報源のRSSを一括で購読できるように

RSSをまとめたOPMLファイルは次の2つがあります。

  • OPML Feed(ALL): feed-list.opml
    • GitHubを含めて全てのサイトのRSSが含まれています
    • かなりの量が流れてくるので、RSSリーダに慣れてない人は利用しないほうが良いです
  • OPML Feed(流量調整済): opml-list.opml
    • 1日10-20件とかぐらいの更新量になっています

これだけだとRSSリーダを使ってない人にはわかりにくいので、JSer.info Watch List RSSというサイトを作りました。

Watch List RSS

JSer.info Watch List RSSは、JSer.infoの情報源となるサイトの更新をまとめて1つのRSSフィードとして公開しています。

JSer.info Watch List RSS

サイト上では情報源となるサイトの更新も表示されるようになってるので、ここを眺めるだけでもどういう更新があったかを見れるようになっています。

サイトごとのRSSフィードを1つのRSSフィードとしてまとめているので、1つのRSSフィードを購読するだけで色々なサイトの更新を見ることができます。また、1つのRSSフィードの購読だけ済むので、SlackやDiscordなどのチャットツールにRSSを流しやすくなります。

Slackでは次のコマンドでRSSを登録できます。

/feed https://jser.info/watch-list-rss/feeds/rss.xml

基本的なデータソースは、OPML Feed(流量調整済): opml-list.opmlと同じで、1日10-20件ぐらいの更新になるのではないかなと思います。
ノイズ的な分量の更新がある場合は、Issueなどで教えてもらえると助かります。(一部の分量が多くなりすぎるサイトは除外するなどの対応をしています。)

JSer.info Watch List RSSでは、分量が自動的に調整され、中身も自動的に更新されるので、気軽な気持ちで購読してみてください。

📝 元ネタの仕組みは企業テックブログRSSを利用しています。

JSer.info

それでもまだ情報が多いという人には、「JavaScriptの情報を整理して正確に伝える」ことを目的にしてるJSer.infoがあります。

JSer.infoは大体週一の更新をしていて、13 ~ 15ぐらいのサイト/記事/ライブラリを毎週紹介しています。
JSer.infoは更新ポリシーがあり、その内容はJSer.info Policyで公開されています。

JSer.infoには、曜日や時間ではなく、データ量で更新するかどうかを決めるという特徴的な更新の手法があります。
具体的な基準としては、13コの紹介したいサイトが貯まったら更新作業を開始することにしています。
そのため、データが量が溜まってない場合は更新日はずれ込みます。

何曜日に更新とかの時間ではなく、データ量で更新タイミングを決めているのは、更新負荷を下げるのと品質を一定にするためです。

JSer.infoは外部のサイトに依存しているので、更新タイミングを時間で決めてしまうと、コントロールできないものをコントロールしようとして、負荷が高くなります。
また、JSer.infoはできるだけ継続できる形を意識して作っているので、最近では時間的な制約よりもデータ量によるコントロールを優先しています。

JSer.info 短く連続性のあるゴール

以前、JSer.infoの作り方というスライドを作った時に、JSer.infoの更新の仕組みをまとめています。
スライドではわかりやすさのために「JSer.infoは1週間に1度ぐらい投稿する」と書いていますが、実際にはデータ量によって更新タイミングを決定しています。

データ量によって更新タイミングを決めるというのは、読む側にとっても一定の品質の記事が継続しやすいというメリットがあります。多すぎても微妙だし、少なくすぎても微妙なので、データ量によって更新タイミングを決めるのは安定しやすいと思います。
これは、コントロールできないものはコントロールしようとしないという考え方に基づいています。

まとめるとJSer.info周りには、次のような情報の取得方法があります。

好きな方法でJavaScritpの情報を取得してみてください!

JSer.infoをサポートする方法

JSer.infoを読むだけではなくサポートしたいという人へ。

JSer.info のようなサイトを作りたいという人は、ある程度ノウハウはあるので、JSer.info Slackなどで相談してください。

JSer.info に紹介したい記事があるという人は、JSer.info Pingから送ってみてください。直接、JSer.info Slackに投稿してもOKです。

GitHub Sponsorsでスポンサーになって、継続的にサポートするのも歓迎しています。
企業の方は、💚JSer.info Sponsorになるとサイト上にロゴを表示できるので検討してみてください。会社のSlackにJSer.infoのURLを投稿してる方は是非話し合ってみてください。(単純計算で、週一更新なので1年間に52回のロゴ表示タイミングがあります)

もっとシンプルな方法として、知り合いにJSer.infoをおすすめするというのもサポート方法です。また、X(Twitter)で@jser_info、MastodonでJSer.info (@[email protected])をフォローするのもサポート方法です。

JSer.info はニッチなJavaScriptの情報サイトですが、開始時は2年続けるという目標でしたが、自動化や更新コストの安定化などによって13年も続いています。

最後に、JSer.infoを読んでくれている人、サポートしてくれている人、ありがとうございます!

JSer.info Sponsors

JSer.info SponsorsGitHub SponsorsとしてJSer.infoを支援してくれている方々です。

n周年の記事は、次のページにまとめてあります。

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